こんなことがありました。

下郷町青少年の主張発表より①

7月7日に開催されました下郷町青少年の主張で発表した中学生代表の主張発表を紹介します。

 

ジェンダー平等を実現するために

 皆さんは、ジェンダー平等という言葉を知っていますか。ジェンダー平等とはひとりひとりの人間が性別に関係なくあらゆる物事に対して平等に生活することができるという意味です。私は、このジェンダー平等が現代の日本の中で一番問題なのではないかと考えました。実際に世界と比べて日本はどのくらい平等が達成できているのかを調べてみました。

世界から見た現在の日本の順位は146カ国中116位でした。これは、ほとんど達成できていないということです。その中でも特に問題なのが、経済や政治に関する部分です。私の好きなドラマでも、女性というだけで受験に落とされたという内容のものがありました。ドラマでも取り上げられるほど、現状の日本はジェンダー平等が不十分だと思い、この問題についてさらにしらべてみることにしました。

 私は、現代が男性も女性も嫌なことがなく、楽しく過ごせるようになってほしいと思います。女性というだけでセクハラをされたり、能力を決めつけられたりすることはとてもおかしいことです。実際に、女性でも男性よりも仕事ができたり体力があったりする人はいます。そのような現実がある中で、差別が起こっているということは、まだそこまで理解が十分ではない人がたくさんいるということです。そのような考えの人がいる状態では、この問題は解決できないのではないでしょうか。

ところで、今は女性の例だけを挙げていましたが男性側から見たらどうでしょう。女性だけでなく男性側も思うところはあるのではないかと思い調べてみました。あるジェンダー平等のアンケートでは「男性の方が優遇されているか」という質問で女性の回答者に比べて男性の回答者は約3分の1の人が男性の方が優遇されていると思っていなかったのです。このことから、ジェンダー平等と言ったら女性側の視点だけではなく、男性側の視点からも考えるべきだと思いました。

私が小学生の時に学校周辺をきれいにするために掃除をするという授業がありました。その授業のときに先生から「女子は掃除、男子はゴミ運び」という指示がありました。その時、なぜ女子はゴミ運びができないのだろうと感じました。男子の中にもあまり力がなく、重いものを運ぶことが大変だと感じる人もいたと思います。男女という性差だけで役目を決めていくのはどうかと考えました。

 さらに、世界で一番ジェンダー平等が進んでいる国のアイスランドについて日本とはどんな違いがあるのか、検索した情報を基にして考えてみました。まず、一番大きな違いは男女の議員数や管理職の割合と収入の差です。アイスランドでは、女性管理職の割合は約45%あるのに対して、日本はわずか12%しかありませんでした。私は、33%もの差があることに驚きました。議員数で見ると、アイスランドは、約48%、日本は10%となっており、38%もの差があることが分かりました。とてもジェンダー平等には程遠いと思いませんか。

私は、このことについて調べるまで女性の議員の割合や管理職の割合など全然知りませんでしたが、このことを知ってもっといろいろ知りたいと思うようになりました。『自分が女性だから』というのは関係なく、他に男女でどのような格差があるのかということを知れば、自分が将来働くときに役立つことがあるのではないかと思いました。

 最後に、私は女性も男性も嫌なことがなく、楽しく過ごせる世の中になってほしいと考えています。そして、これからの日本にはもっとジェンダー平等になるような考え方やジェンダーへの理解が広がっていってほしいと思います。