こんなことがありました。

2024年7月の記事一覧

下郷町青少年の主張発表より②

7月10日に開催されました下郷町青少年の主張で発表した中学生代表の主張発表を紹介します。

     中学生のいじめについて
 
「いじめ」、この一方的で残酷な行いは、いつも私たちの身近なところにあります。みなさんは、この身近な「いじめ」について、考えたり、調べたりしたことがありますか?
 今、いじめが原因で自殺、あるいは自分を傷つけたりする人が、全国的に見ても決して少なくありません。私が調べたのは、2018年、いじめが原因で自宅のマンションから飛び降りて命を断った中学1年生の事件です。彼女はソフトテニス部に所属していていました。とても厳しい規則のある部活で、途中でやめてしまう人もたくさんいたそうですが、彼女は辞めずに頑張っていました。ある日、部員のある人に練習相手を頼みましたが断られ、他の人たちにも無視されるようになり、過酷ないじめが始まりました。雨の日に部活のため学校に行っても誰もいなかったり、いろいろな連絡ごとで仲間外れにされたりしていました。部活動内で起きた難しい事件でしたが、彼女はどんどん学校でも孤立して孤独になり、精神的に追い込まれ、ついに自殺して楽になる道を選びました。私はそのニュースを調べて、まだまだこれからの中学1年生なのに、誰にも助けを求められず、1人で死んでしまったことに大きな衝撃を受けました。そして、私たちの身近ないじめを少しでも少なくしたい、いいえなくしたい、そのためにはどうしたらいいかを真剣に考えるようになりました。
みなさん、今の自分の生活を振り返ってください。いじめはありませんか?
 ないと思っている人は、自覚のない行動で誰かが苦しんでいるかもしれないと考えてみてください。
 私の周りには、日常的に「いじり」だと思って暴言を吐いてしまっている人や、「遊び」だとして暴力的なことをしてしまっている人がたくさんいます。まずは自分が楽しいし、相手も笑っているからと、平気で人の容姿をいじったり、平気で殴ったり、蹴ったりしています。ここで考えてみてください。これらは「いじり」でも「遊び」でもない、立派な「いじめ」ではないでしょうか。そしてこれは決して許されることではないと思います。 実際、「遊び」だと思ってやっていたら、先生方を巻き込むような「いじめ」になっていたということもありました。暴言でいじられたり、殴られ、蹴られたりして遊ばれた人たちは、表立っては何も言いませんが、いいえ、言えないのかもしれませんが、裏ではとても傷ついているだろうし、時々イライラして爆発しているのかもしれません。そんな相手の気持ちにも気づかずに、軽々しく、面白半分で、暴言や暴力を繰り返してしまうことが、いじめにつながる大きな原因なのだと私は考えます。
実際、いじめが起こる原因と始まりを調べていくと、不満やストレスのはけ口としての言葉の暴力、つまり暴言が一番多いということでした。中学生になると、部活動での悩みや、勉強、テストなどのストレス、友達関係のトラブルなどいろいろな原因は考えられるので、その結果としていじめが起こるのかもしれませんが、実は暴言は小学生のほうが多いという実態もあり、驚きました。小学生の皆さんにも、いじりや遊びについては、ここでしっかり考えてほしいと思いました。また、いじめが原因で不登校になってしまった被害生徒の割合についての国の調査によると、先生方の回答が0.4%に対し、生徒たちの回答は21%という大きな開きがありました。これは、先生方が気づいていないいじめの現状があること、また被害者の生徒が先生方に知られたくないということもあるのだと思います。
最後に、私は中学生のいじめをなくすために、まず先生やいじって遊んでいる側の人間が気づくこと、そして周りの人たちが気づかせてあげることが一番大事だと考えました。そして軽いいじりや遊びでも、傷ついている人がいるということをしっかり自覚してほしいです。これらを知って、自分が加害者、被害者にならないように気をつけて、みんなが思いやりの心をもって生活してほしいと思うのです。

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